【世代宇宙船】とはどういう意味か 英語ではGeneration ship

【世代宇宙船】とはどういう意味か 英語ではGeneration ship

世代宇宙船

世代宇宙船とは宇宙に無数に存在する様々な恒星や惑星の間を数十年、数百年、数世紀にわたる長期間移動をする宇宙船である。

とてつもなく長い期間を移動するので、例えば人類が搭乗して移動した場合、最初に搭乗した世代が子供を生み、その子供の世代がまた子供を生み、のようにして何世代にもわたり人類が宇宙船の中で生活を続けながら世代交代をして旅をする。

つまりそれだけ宇宙船も巨大で生活をする環境が整っている。もはや宇宙船というよりは人工惑星のような状態である。これには様々な構想があり、見た目は完全に惑星になっている宇宙船「惑星型宇宙船」という考え方もありそこに搭乗している人類または生命はもはや自分が生活しているのが宇宙船であることを忘れている、または知らない世代もある。

地球を脱出して月や火星に行き人類が生活できるようにテラフォーミングするよりも、人工の惑星型の巨大な宇宙船を作って、ハビタブルゾーンを永遠に周回させたほうが良いのではないだろうか。

ノーマンバーグラン博士の発表した土星の巨大な宇宙船

以前の記事「土星の探査:これまでに土星に接近して調査した宇宙探査機は4機だけ」で少し書いたが、ノーマンバーグラン博士が著書「Ringmakers of Saturn」の中で地球の数倍の大きさの宇宙船の存在を公表している。

地球の数倍の大きさとなればそこで生活するものはもはやそこが宇宙船という感覚はないであろう。いや、もしくはそこに存在するものがとてつもなく巨大なものなのかも知れない。地球の数倍の大きさの宇宙船に搭乗員は3体しかいないが、それでも狭いとか。。この宇宙は我々人類の知能では想像ができない。

映画「インターステラー」に登場する世代宇宙船

2014年に公開したクリストファーノーラン監督作品の映画「インターステラー」では主人公のクーパーが5次元の世界から奇跡的に戻ってくるとそこはもう過去の地球ではなく、まるで地球にそっくりな巨大な宇宙船の中だった。

家も病院も公園も畑もありこの映画のポイントとなる重力もあるこの宇宙船は。土星の軌道上に建造され巨大な円筒状の構造をしていて人工重力を発生させている。人類は地球を離れこの巨大な宇宙船で何世代も生活をするようだ。

インターステラーでも土星がキーポイントとされていて、いわゆるワームホールも土星の近くに発生しているという大変興味深い内容である。

「スペースコロニー」という巨大宇宙空間施設構想

スペースコロニーは世代宇宙船のようにはるか遠い目的地への移動をするのではなく、宇宙空間のどこかに多くの人類が居住できる施設を建造して住まわせるというもの。

1969年にアメリカのプリンストン大学の教授だったジェラード・K・オニールらにより提唱された構想。のちに様々なアイデアが考えられシリンダー型、ドーナツ型、球体型、円錐型などの構想がある。どれも巨大施設で少なくても数千人、多くて数百万人規模の居住地建設というものであるが、当然のことながらそれだけ費用がかかることと、建設資源や重力維持、大気、温度管理、太陽からの放射線、隕石衝突対策など多くの課題がある。

【世代宇宙船】のまとめ

・世代宇宙船とは人類が何世代にわたり生活を続けることができる巨大な宇宙建造物

・映画インターステラーに出てくる世代宇宙船のように大気や重力までもコントロールできればまるで地球上と変わらない生活ができる

・今もスペースコロニー構想はあるが多くの課題がある

 
スペースコロニー
最新情報をチェックしよう!